桜 cherry blossom 2004 5 8
桜は散ってこそ、美しい。
いつまでも咲いていては、見苦しいだけである。
多くの人に惜しまれてこそ、桜の命は散る。
桜は、その美しさで、大地に春が来たことを告げる。
誰もが、いつまでも咲いていてほしいと願う。
人は、はかない美しさを、より多くの人と共有したく、花見の席に集う。
されど、五分咲きで集う者もあれば、
幸いにして、満開で集う者、
散り始めてから集う者もある。
満開の席に集えなくて、落胆する者多し。
しかし、桜とは、そういうものである。
散り始めるのを見るのも美しく、
散って、その花びらが、大地を桜色に染めるのも美しい。